1929年開催 「オランダ絵画」展
76.2 x 50.8cm、オフセット印刷
「モノクロのフェルメールのポスターなんて、要らない?」
何、このモノクロのフェルメール、、、、まぁ、そうおっしゃらずに、話をお聞きください。
このポスターは、1929年1月4日から3月9日(昭和で言うと、4年です)に、ここロイヤルアカデミー(RA)で、オランダ絵画の展覧会が開催された時のポスターなんです(復刻複製版)。
僕らEastが、この十数年の間に関わった展覧会すべての中で、入場者数が、最も多かったのは、2012年のマウリッツハイス美術館展でした。そうです、この、フェルメール作品「真珠の耳飾りの少女」が、オランダから来日した時です。その人数は、東京と神戸、合計で110万人。これは、その年に世界中で開催された展覧会の中でも、堂々第一位でした。
今から約90年前も、この人気は、変わらなかったようです。インターネットで探すと、当時のカタログを見る事が出来ました。
ちなみにカタログは、作品解説だけが、羅列された文字だけのものと、図版を集めたものにわかれていました。それを見て驚きました。
フェルメールだけでも7点!真珠だけではなく、デルフトの眺望も、手紙を読む人も。そして、なんと、ミルクメイドもあったようです。更に、ボス、レンブラント、ライスダールに、ゴッホなど、大、大オランダ絵画展でした。
もしも現代に、この作品群が、まとめて来日したならば、、、200万人くらいが、見に来てしまうかもしれません。
リンクをつけておきますので、ご興味のある方は、ぜひ、展示作品をチェックしてみてください。ビックリしますよ。
当時、これらの作品を一堂に見ることが出来た、ロンドンっ子達は、さぞかし大きな影響を受けた事でしょうね。
1929年、歴史的な大恐慌が起きて、世界大戦にはいっていく、その直前にロイヤルアカデミーで開催された奇跡のようなオランダ展の証が、このポスターなのです。
そうそう、カタログの表紙も、この、真珠の耳飾りでした。当時から彼女の眼差しは、多くの人達の心を捉えていたのですね。