みなさま、こんにちは。
「THE MUSEUMS SHOP by East」第4回目は、急遽、番外編です。横浜市歴史博物館から、2020年12月6日まで開催中の「俳優緒形拳とその時代展」を、ご紹介させていただきます。
Eastが始めた、世界のミュージアムを応援したい!そのプロジェクトに対する思いは、国内のミュージアムのみなさんにも、少しずつ知られ、力を合わせて、今を乗り越えましょう!そういう動きに広がってきています。
現在(2020年11月26日)ミュージアムは、辛抱の期間を経て、新しい展覧会と作品に逢える機会が、少しずつ増えてきました。このような状況下、どこかのミュージアムで、新しい展覧会がはじまる!という知らせは、この上なく嬉しいものでした。
そんな中、East社は、2020年10月3日に開幕した、「俳優緒形拳とその時代展」をお手伝いさせていただいています。舞台をはじめ、映画やドラマ、数々の役を演じられた、俳優の緒形拳さん。2008年10月5日にお亡くなりになってから、今年で13回忌を迎えました。緒形さんは、生前、ご自身の膨大な資料を残されていたそうです。最初は「その資料を整理しようとして、展覧会を開こうとは考えもしていなかったんです、、、」と話してくれたのは、緒形拳とその時代展をつくっているメンバーのひとり、15年間緒形さんのマネージャーを務めた岡田満世さんです。
私達が、ミュージアムグッズをつくるとき、何かに、ぐっと心を引っ張られる事があります。それは展覧会をつくっている人たちの熱量だったりします。
展覧会が開幕し、展示室でじっと作品と対峙して、その後、ショップに到着した時、ふうっと息を吐いた瞬間、口から言葉が溢れそうになります。展覧会をつくるために、愛を持って奮闘する人達の姿を見ながら、展示室の一番最後に位置するミュージアムショップをつくる私たちは、その熱量を感じて、応援したい!という気持ちで一緒に走りたくなるのです。
緒形拳さんの展覧会は、岡田さんの話にあったように、元々は、展覧会を開催するプランはありませんでした。緒形さんが亡くなられた数年後、膨大な資料の整理が始まり、そこから2、3年が経った頃、一向に終わらないことから、その俳優人生で一番身近にいた人たちは、気づきます。役者としてこんなに多くの記録が残っている人物はいないかもしれない。それらは、ひとりの役者の歴史だけでなく、日本の昭和の芸能史を辿る手がかりとなるかもしれない。単なる遺品展でなく、俳優とその時代の移ろいを研究として発表できる場がひらけたら、、、。展覧会というぼんやりとした目標ができた瞬間でした。そして、研究が進むに連れ、緒形さんが残してくれた資料が、具体的に、進む方向を示してくれたそうです。
資料整理が3分の2を終えた頃、気がつけば、緒形さんの13回忌である2020年を迎えます。研究発表に充分な資料が揃い始め、展覧会をつくる準備がはじまり、グッズ企画も動き始めた矢先のこと、コロナウイルスの影響で、世界は一変しました。ミュージアムも閉館が続きます。展覧会の準備は、順調には進まなくなりました。残りの3分の1の資料整理をし、研究を深め、世界の状況が少しでも快方に向かうことを願い、展覧会の開幕を延期することも検討されます。ですが、岡田さんをはじめ、展覧会をつくるチームの皆さんは、今年、開幕することを選んだのです。「緒形さんなら、このコロナの時代を、どう考えて、生きただろう。きっと、大丈夫、平気!負けるな!って言って、生で伝えられることにこだわったんじゃないだろうか」と思ったそうです。その話を聞いて思い出したのは、今回の展示作品のひとつ、紙をはみ出す勢いで書かれた、緒形さんの「平気」の二文字です。それは、今までの事務所から個人事務所として独立する際に、緒形さんから、岡田さんに贈った書でした。
そこから、開幕までの時間は目まぐるしく進み、私たちも一緒に船に乗り込んで、緒形拳とその時代展はついに開幕しました。緒形さんの向ける笑顔、沢山の記録は、この時代を生き抜く私達にとって、エールになりました。この展覧会も、多くの人達の思いが詰まっています。その中でも、緒形拳さんと、直接多くの時間を過ごした人達の、緒形拳さんへの愛情は、特別なものでした。緒形拳さんを愛する人達がつくった手作りの展覧会。1人でも多くの人達にご覧いただけたらと思います。緒形拳とその時代展は、12月6日まで。ミュージアムでお会いしましょう!
今回、新型コロナウィルスの影響で、どうしても会場に足を運ぶ事が出来ないファンの方達からのお声にお応えする為に、一部、展覧会オリジナルグッズをここで、ご購入出来るようになりました。販売期間は未定ですが、期間は限られたものになると思います。会場にいらして頂くのが一番良いのですが、それが叶わない方達に、グッズだけでも、お届けしたいと思います。
俳優緒形拳とその時代 ―戦後大衆文化史の軌跡―
2020年10月3日(土)~2020年12月6日(日)
https://www.rekihaku.city.yokohama.jp/
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