プラド美術館の主要作品が紹介されているガイドブックの「はじめに」を読むと、「プラド美術館は多くの人々から"世界一の美術館"と評されています。」という一文から始まっていました。

1819年に設立されたプラド美術館は、スペイン、マドリードにある王立のミュージアムで、ボス、ベラスケス、ゴヤなどの世界的な絵画が数多く収蔵されており、設立当初から世界中の人々が、それらの作品を間近で見るために訪れていたそうです。
あのマネが、ここでベラスケスの作品と対面した時「画家の中の画家を見た」と手紙に残しているのは、よく知られたエピソードです。マネの作品に、その影響が及び、その後の印象派にも繋がっていきます。ピカソも、ベーコンもここで絵画を見ています。
当時の画家達にとって、ミュージアムは、過去に残された名画が見られるだけでなく、それを描いた画家とも向き合える、タイムマシンのような場所だったのかもしれません。

美術館は、約27,000点もの作品を収蔵しており、通常は、そのうち約1,700点を展示しているそうです。

しかし、そのプラド美術館も、今は、大変な状況にあります。

2019年には設立200周年を迎え、2020年に入ってからも、1月は前年比16.2%増の来館者があり、混雑緩和に向けての方策を至急考えないといけないという状況だったのが、その後の新型コロナウィルスの影響で、事態は一変しました。

通常、年間300万人の来館者があるところ、2020年3月11日から閉館。その後80日を経て6月6日に開館してからは、再閉館することなく営業を続けています。(2020/12/22現在)

80日間の閉館というのは、今から80年ほど昔、スペイン内戦以来の最長閉館期間だったそうです。
それでも、ドイツ、イギリス、イタリア、フランス、デンマークなど、ヨーロッパの多くの美術館が再開してはまた閉館を繰り返している中、都市はロックダウンしていても、ミュージアムは開館し続けているというのは、世界的に見ても珍しいケースです。とはいえ、コロナの前までは、毎日平均8,000〜9,000人の来館者がありましたが(200周年記念だった2019年には15,000人だったことも!)、再開当初は1日上限1,800人、今では、1日上限2,500人という人数制限が設けられていて、でも、実際は、平均1,000人しか訪れていないとの事。世界の大規模なミュージアムのほとんどが、近年、海外からの来館者が、半数以上だったこともあり、世界を自由に旅行できない今、とても厳しい状況になっています。

プラド美術館は通常、約70%の収入を館が創出し、残りは政府からの資金で運営管理を行なっています。その中でも、入館料が占める割合が大きいため、財政難は免れません。

現在は、効率よく、より多くの作品を見てもらえるようにと、1,700点の展示作品のうち、249点のみを展示して、それらは"Reencuentro" (再会という意味です)という名の展覧会として、公開しています。この展覧会のために、約190点の作品を移動させたそうです。主要作品が凝縮された展示は、プラド美術館が創立された当時のディスプレイを彷彿させるとのこと。再開当初は、2020年9月13日までの予定でしたが、2021年2月28日まで会期は延長されました。時代や場所が交錯し、これまでにはない展示方法になっていて、普段であれば、同じギャラリーにディスプレイしてしまうと、人が集まりすぎて、出入りができないぐらい、ぎゅうぎゅう詰めになってしまうような名作がギッシリと詰まった展覧会。それでも人は少ないなんて。。。

https://elpais.com/elpais/2020/06/04/album/1591255531_476430.html#foto_gal_1

https://www.youtube.com/watch?v=-2XUHBKHLH4


ちなみに、ボスの「快楽の園」は動かすには繊細すぎて、大変であることから、移動することはせず、6月の再開時には公開されていませんでした。ですが、偶然にも、ギャラリーの混雑緩和を目的とした展示方法の変更が行われ、10月末にはこれまでと同じ場所で、新しいディスプレイ、照明、壁の色、そして、モニターでの拡大映像など、新しい展示の試みが始まりました。

普段、ボスの展示室には1日に約7,000人、年間約250万人、2016年の大回顧展には約60万人がこの作品を鑑賞に訪れた、名作ばかりのプラド美術館の中でも、ダントツに人気のある作品です。

https://www.museodelprado.es/en/museum/bosch-gallery


僕らEastでは、
「プラド美術館展 - スペイン宮廷 美への情熱」
2015年10月10日〜2016年1月31日 三菱一号館美術館
と、

 

「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」
2018年2月24日〜5月27日 国立西洋美術館
2018年6月13日〜10月14日 兵庫県立美術館

のふたつの展覧会で、ご一緒しました。

これまで日本では、2002年、2006年、2011年、2015年、そして2018年と、5回のプラド美術館展が、開催されており、その中でも2018年は、17世紀のスペインを代表し、後世に最も影響を与えた画家とも言われる、ディエゴ・ベラスケスの大きなサイズの油彩作品が7点も紹介された展覧会でした。このベラスケス7点の貸し出しというのは、過去最多クラスで、隣のフランスにも、8点までしか出していないとの事でしたから、その特別っぷりがおわかりいただけると思います。

このふたつの展覧会の準備の為に、プラド美術館のグッズ制作チームとEastは、何度もやり取りを重ねる中で、互いに信頼関係をむすび、現在、現地で販売されている日本語ガイドブック、2016年「プラド美術館ガイドブック」と、2018年「プラド美術館 至宝のすべて」の改訂版制作のお手伝いもしました。いつかまた、プラド美術館に行けるようになったら、それらガイドブックに、Eastの名前をさがしてみてくださいね。

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